こんにちは、ゆうふわです。本ブログでは、ピアノ学習をよりラクに楽しく理解できるようにするために、音階とコードをおぼえることをおすすめしています。
これまでの【コード①〜④】の記事で、コードの基本的な知識や、コードと音階を連動させたおぼえ方を解説してきました。
この記事では、それらの内容を総動員させて、調ごとに音階やコードを確認していく流れをみていきましょう。
つまり、これまでご紹介してきた知識を使って、「実際にこうして勉強してみましょう」というまとめ記事みたいなものですね。
Fメジャー(へ長調)を使ってご紹介していきます。
・コードを学習する前に知っておきたい:【コードの前に】ドレミファソラシの英語名をおぼえよう!【ピアノ】
・コードの成り立ちについて:【コード①】コードの成り立ちについて【ピアノ】
・転回形について:【コード②】転回形をCコードでおぼえよう【ピアノ】
・音階とコードをセットで覚える方法:【コード③】音階とコードをセットでおぼえよう【構成音の覚え方◇CメジャーとDメジャーで解説】
・主要三和音について:【コード④】主要三和音(スリーコード)をおぼえよう【Cメジャーで解説】
復習される方、読んでない方はリンク先の記事をどうぞ
Fメジャー(へ長調)の音階
それでは、Fメジャー(へ長調)の音階から確認していきましょう♪
『Fメジャー』という調名から、この調はどんな調であると考えられるでしょうか。
音階がわからなくても、調の名前からこの調の主音や調の雰囲気というものは読みとれるんですよ。
『Fメジャー』の『F』とは『主音』のことです。そして『メジャー』とは、日本語にすると『長調』なので『明るい雰囲気の調である』と判断できます。
つまり、Fメジャー(へ長調)はF=ファが主音の明るい調だとわかります。
では、主音とは何かおぼえていますか?
主音とは、主役の音のことです。
漫画で例えたなら、『鬼滅の刃』だと竈門炭次郎くん、『セーラームーン』だと月野うさぎちゃん、『ドラえもん』だとドラえもんのことをさします。
とっても大事にされる存在ですし、主役なしでは作品が成り立たないですよね。音楽でも同じです。
音階は主音で始まり、主音で終わる。調の名前にもついています。そこは『ドラえもん』とまったく同じですね。『ドラえもん』も、作品の名前であると同時に、主役の名前となっています(^^)
曲中のポイントポイントで、丁寧に主音やそのコードを弾くと、曲がより音楽的に表現できることがありますよ。ぜひ、この主音というものを意識して学習してみてくださいね〜。
Fメジャー(へ長調)の音階を弾いてみよう
Fメジャー(へ長調)の音階、主音のファからはじまる8音となります。調号は♭が1つなので、シの音に付きます。
つまり音階を文字で表すと、ファソラシ♭ドレミファという音の並びになるのです。
では、Fメジャーの音階を鍵盤でおして、確認してみましょう。はじめはどの指でおしても構わないですよ〜。
5線譜であらわしたものと、
鍵盤での画像も載せておきますね。
Fメジャー音階の指使い
では、次は指使いを正しくしてFメジャーの音階を弾いてみましょう。
まずは右手の上りから。1の指を主音のファにセットしましょう。そこから、1234・1234の指使いでファソラシ♭・ドレミファと上ります。
続けて2オクターヴ以上弾く場合は、4で弾いていたファの音(音階の8音目)をまた1の指にして、1234・123…としてファソラシ♭・ドレミ…と続けて上りましょう。
下りは、4321・4321の指使いででファミレド・シ♭ラソファと下りてきます。
2オクターヴ以上続けて下りる場合は、1オクターヴ分下りてきた後、これまで通りミを3の指で弾くように指くぐりして弾いていきます。
つまり、4321・4321の指使いでファミレド・シ♭ラソファと1オクターヴ下りてきたら、続いて321・4321…としてミレド・シ♭ラソファ…と下りていきましょう。
右手は、シとドのところと、2オクターヴ以上弾く場合はミとファのところで指くぐりしますね。
次は左手でも弾いてみましょう!
左手の上りはまず、5の指で主音ファを弾くところからスタートします。
54321・321の指使いで、ファソラシ♭ド・レミファと上ります。
2オクターヴ以上続けて上るときは、1の指でファ(音階の8音目)を弾いた後、4の指に指くぐりして先ほどと同じ指使いで上っていきましょう。
つまり、54321・321でファソラシ♭ド・レミファと上ってきた後は、4321・321…としてソラシ♭ド・レミファ…と続いて弾いていきます。
下りるときは、123・12345の指使いで、ファミレ・ドシ♭ラソファと弾きましょう。
2オクターヴ以上続けて下りてくるときは、8音目のファの音を5で弾かず、1に指くぐりして下っていきます。
123・1234・123・1234…の指使いで、ファミレ・ドシ♭ラソ・ファミレ・ドシ♭ラソ…と続けて弾いていきましょう♪
左手は、ドとレの音の部分と、2オクターヴ以上弾く場合はソとファの部分で指くぐりすることになりますね。
右手も左手も、上りと下りで特別指使いを変えるのではなく、ただ逆の順番になっているだけですね(^^)
短調の、ある一部の音階以外はそのようになっています。
弾いている時にややこしく感じたら、思い出してほしい事柄です!
まずは、1オクターヴを片手ずつ弾く練習からはじめて、慣れてきたら両手や2オクターヴ以上続けて弾く練習をしてみてください。
最初はうまく弾けなくてもどかしいかもしれませんが、大丈夫です。できることの練習を積み重ねてステップアップするようにしてみてください。
例えば、両手であわせて弾くのが難しいなら、片手の練習をくり返したり、弾けるテンポまで速度を落として弾いてみたりという具合です。
ストレスのかかる練習は続きません。くり返し練習すれば覚えられます。自分の楽しい具合を見つけて、その練習を続けてみてほしいと思います(^^)
たくさん弾いておぼえましょう〜
Fメジャーの3和音【Fコードの構成音】
音階や指使いの確認ができたら、次はFメジャーの音階から3和音を考えて、Fコードの構成音を導き出しましょう。
音階の第1音(=主音)・第3音・第5音からできる和音がその調の3和音になります。そしてその3和音は、調と同じ名前がついたコードになっています。
Fメジャーの音階は、ファソラシ♭ドレミファですので、そこから第1音(主音)・第3音・第5音は何になるかを考えてみるのです。
音階の1番目の音とは、主音のファですね。あとは、3番目と5番目の音だから…
そうすると、ファとラとドが当てはまると考えられます。
つまり、このファ・ラ・ドの3音からなる和音は、調と同じ名前のついたFコードであるとわかります。
- Fコードの構成音:ファ ラ ド
確認したコードの構成音をアルペジオで弾いてみよう
音階からコードの構成音を確認したら、アルペジオで構成音の定着をはかりましょう。2オクターブくらいでもいいので、まずは片手ずつ上って下りて…と弾いてみましょう。(指使いはハノンのものになります。)
Fコードのアルペジオ、まずは右手から。123・1235の指使いでファラド・ファラドファと上りましょう。下りるときは、5321・321でファドラファ・ドラファとなります。
3オクターヴ以上続けて上るなら、5で弾いていたファを1で弾いて、123・123・123…でファラド・ファラド・ファラド…とFのコードを続けて弾いていきましょう。
次は左手です。音階と同じく5の指からスタートして、5421・421の指使いで、ファラドファ・ラドファと上ります。そして、124・1245でファドラ・ファドラファと下りてきます。
3オクターヴ以上続けて弾く場合も、421の指を使ってFの構成音を弾いていきましょう。
アルペジオの指使いは音階と違って、どれが正しいというものはありませんので、4や3は弾きやすい方で大丈夫です。
まずは2オクターヴの片手練習から。慣れてきたら両手で弾いてみたり、3オクターヴ・4オクターヴと距離をのばして弾いてみたりしてみてくださいね。
Fコードの構成音!と意識して練習するのがおすすめです
Fの転回形
構成音になれるために、コードの転回形も確認しておきましょう。
Fコードは、ルートであるファの音から積みあがるファ・ラ・ドの形が基本形です。
そこから音の積みあがる順番をかえていった、ラ・ド・ファがFの第一転回形、ド・ファ・ラが第二転回形となります。
鍵盤で和音をおさえたり、その場で分散にして弾いたりして練習します。
わたしも、Fの基本形(ファラド)→第一転回形(ラドファ)→第二転回形(ドファラ)と順番に和音でおさえていく練習や、同じ場所でファラド・ファラド・ファラド…(基本形)→ラドファ・ラドファ・ラドファ…(第一転回形)→ドファラ・ドファラ・ドファラ…(第二転回形)と弾く練習をしていました(^^)
音の並びが違っても、「この3音ならばこのコード」と判断できるようになるといいですね。
まずは、ここまでの流れをつかって、音階とその調の3和音をおぼえていってみてください。音階や、コードの知識を増やしていきましょう。
たくさん弾いたり、構成音や指番号を声に出しながら練習してみるといいですよ
Fメジャーの主要三和音
ここまでにあげた音階やコードの学習を積みかさねてきたら、主要三和音の確認も追加していきましょう。
主要三和音とは、音階の第1音(Ⅰ)・第4音(Ⅳ)・第5音(Ⅴ)をルートとしてできた和音をさし、その調の重要な役割をもった和音のことをいいます。
音階の1番目・4番目・5番目の音から、それぞれ和音をつくるんですね!
それでは、Fメジャーの主要三和音を、順をおって確認していきましょう。まずは、音階を思いだします。
Fメジャーの音階は、ファソラシ♭ドレミファでした。
音階の第1音(Ⅰ)・第4音(Ⅳ)・第5音(Ⅴ)から和音をつくるのだから、ルートとなる音はファとシ♭とドであると判断できます。
音階のⅠ:ファ・Ⅳ:シ♭・Ⅴ:ドから、
音をつんで3和音をそれぞれつくりましょう。
加えてⅤのドだけは、3和音だけではなく、4音つんでⅤ7もつくります。
Fメジャーの主要三和音ができました!それぞれの和音の構成音を確認していきましょう。
Ⅰはファラド、Ⅳはシ♭レファ、Ⅴの3和音はドミソ、4和音Ⅴ7はドミソシ♭だとわかります。
注意したいのは、Fメジャーの音階は必ずシに♭がつくということです。
つくった和音にも、シの音には♭をつけることを忘れないようにしましょう!
ほかの調で主要三和音を確認するときも、音階の調号(♯や♭)に注意して構成音をみるようにしたいですね。
やはり音階の知識がベースとなるので、まずは調と調号にしっかり慣れることが大事なんですね
最後にコードネームも確認しましょう。Fメジャーの主要三和音はそれぞれ、Ⅰ:F、Ⅳ:B♭、Ⅴ:C ・Ⅴ7:C7となります。
Fメジャー(へ長調)の主要三和音
- Ⅰ:F(ファラド)
- Ⅳ:B♭(シ♭レファ)
- Ⅴ:C(ドミソ)、C7(ドミソシ♭)
Ⅴ7→Ⅰの進行はC7→Fになりますね。こちらも併せておさえておきましょう(^^)
こうして主要三和音の知識を知っていれば、Fメジャーの曲を弾こうとしたとき、「FとB♭とC7はよくでてきそうだな」と予想できます。弾く前からアドバンテージをとることができるのです。
もちろん譜読みの段階でも、一度「ここの小節はFコードだな」などわかっていれば、その後その部分でつまづくことも減ると想像できるのではないでしょうか。
コードに慣れていくと、「この小節はFで、音符の形がこうなってるからドファラファで弾けばいいな」や「この和音でおさえればいいな」など、詳細に音符をひろわなくても判断がつくようになってきます。
そこまでくると自分の成長を感じられるし、より早く演奏にたどりつけて、音楽の楽しさをより感じられることになりますよ!
少しづつおぼえていこう【まとめ】
以上で、Fメジャーを使った学習の仕方のご紹介は終了になります。
これまでの【コード①】から【コード④】までの内容がわかると、このように調ごとに学習を進めることができます。
これまでの知識を総動員した学習のながれとなっていましたが、いかがでしたか?
「これってどういう意味だっけ?」「あれってなんだっけ?」など思うところがあったかもしれません。【コード①〜④】のそれぞれの記事でCメジャーを使って解説していますので、わからなかった・忘れてしまった内容は、ぜひもどって確認してみてほしいなと思います。
こういう細かいことを、めんどくさくてもやれると良いですよね!
そして、まずは長調から『音階をおぼえる』『Ⅰ(主音からできるコード)をおぼえる』をくりかえし、コードの構成音の知識を増やしていってみてください。
鍵盤上で似たようなかたちになる和音もあるので、学んでいくうちに関連づけられることもあると思います。
たとえば、C・F・Gのコードはすべて白鍵だし、D♭・A♭・E♭のコードは黒鍵・白鍵・黒鍵のならびであるしといった具合です。
また、主要三和音の学習ではそれぞれの調すべてに違うコードがでてくるのではなく、内容はかさなる部分があります。
♭や#はありますが、音としては7音です。必ず終わりもきますので、ピアノが上達したい・はやく譜読みできるようになりたい、という方はがんばってみてください✨
あなたのピアノ人生をこれまでよりラクで、楽しくしてくれることになるはずです。応援しています(^^)
以上になります。読んでいただき、ありがとうございました。
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